あなたとフォロワーさんでラブコメストーリーを書いてみたー!
うわあ、遅刻、遅刻!
僕の名前はエル。夏祭り学園の生徒だ。
昨日夜遅くまで花火師をやってたせいで今朝は寝坊しちゃったんだよね。
曲がり角、それは起きた。かつしか文学賞をくわえたまま走ってきた子とぶつかったんだ。
どーん!
「痛! おい、どこ見てんだよ?」
「それはこっちのセリフ! ……あ、もうこんな時間! じゃあ、急いでるから」
そう言うとそいつは慌てた様子で立ち上がり走り去ってしまった。ぽかんとする僕の目の前にはかつしか文学賞が落ちていた。
「なんだよ、あいつ。あ、やば、遅刻する! 僕も急がないと」
こうして僕の慌ただしい一日が始まった。
教室に入るとさっそく幼なじみのTakkunが話し掛けてきた。筋トレ部の部長を務めている奴だ。
「また寝坊したの? ギリギリだよ」
「ああ、それがさ、聞いてくれよ。変な奴とぶつかったせいで……」
「え、なにそれ? あ、先生来ちゃった! じゃあ、後で聞かせてね」
担任が教室に入ってきた。僕たちは本名ではなく「コラボ」ってあだ名で呼んでるけどね。
「おはよう。えー、実は今日からこのクラスに新しい仲間が加わります」
おっ、転校生か。思ってもみなかったサプライズに教室がざわざわした。
「じゃあ、入って」
ドアが開き、少し緊張した様子の生徒が入ってきた。
「今日からこのクラスの一員になる秋山 浩介さんだ。みんな、仲良くするように」
ん、あれ、どこかで見たような……。
あ、待てよ!
「あー!」
僕は思わず大声を上げて席を立ち上がってしまった。
「朝のかつしか文学賞野郎!」
そいつの目が見開かれた。僕の顔を見てあっちも気がついたようだ。
「あんたは朝の花火大会マン!」
おいおい、なんだ、そのあだ名は! 確かに僕はカバンに花火大会のキーホルダーを付けているけどさ。
クラスが爆笑に包まれる。それを制すように先生が手を叩いた。
「はいはい、静かに。なんだ、エルとはもう知り合いなのか。仲良くしてやれよ」
そいつはぷいっと僕から目をそらした。
やれやれ、早速嫌われたらしい。面倒臭いことになりそうだ。
それにしても僕の周りの奴らはホント変わり者ばかりだ。
僕と同じペヤング部の先輩、ごーさん。
日本初の質問箱アイドルとして活躍しているのにひょんなことから僕に懐いてしまったジョー太郎ちゃん。
みんな可愛いのに個性的なメンバーだ。
僕の毎日はこれからますます騒々しくなっていくに違いない。
~続く?~
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